2026年9月29日|沖縄の植物・県花・デイゴ・ハイビスカス

沖縄県の花はデイゴ?ハイビスカスとの違いを見分けよう

沖縄の花と聞いて、ハイビスカスを思い浮かべる人は多いでしょう。しかし沖縄県が定める「県の花」はデイゴです。どちらも鮮やかな赤い花を咲かせ、沖縄の風景に溶け込んでいますが、木の姿も花の形も大きく違います。旅行中に見分けるためのポイントを紹介します。

左に赤い花房をつけたデイゴの木、右に大きな五弁花をつけたハイビスカスを並べた生成植物図

画像は見分け方を伝えるための生成植物図です。実際の樹形、開花量、花色には個体差があります。

沖縄県の県花は「デイゴ」

沖縄県の公式資料では、県花はマメ科の落葉高木デイゴです。インド原産とされ、沖縄では例年3月から5月ごろ、枝先に深紅の花を房状につけます。熱帯らしい鮮やかな姿が観光資源として親しまれ、材が琉球漆器に使われてきたことなどから、県の象徴として選ばれました。

学名は Erythrina variegata。街路、公園、学校などで植えられ、海風や潮に比較的強いことから防風・防潮の植栽にも利用されてきました。

デイゴとハイビスカスを比べる

見るところ デイゴ ハイビスカス
仲間マメ科アオイ科
木の姿大きく育つ落葉高木。幹や枝にとげが見られることがある生け垣にも使われる常緑の低木として見かけることが多い
花の形厚みのある花が枝先にまとまり、房になる大きく開く5枚の花びらと、前へ長く伸びる花柱が目立つ
葉3枚の小葉が一組になるつやがあり、縁にぎざぎざのある葉
花の時期主に3月から5月ごろ温暖な沖縄では長い期間見られるが、品種や気象で変わる
沖縄での位置づけ沖縄県の県花市町村の花や身近な観賞植物として親しまれる

ハイビスカスを県花だと思いやすい理由

ハイビスカスは沖縄の道路沿い、庭、生け垣、観光施設などで広く見られます。世界には多くの園芸品種があり、赤だけでなく黄、桃、白、橙など花色も豊富です。沖縄では赤い花を「アカバナー」と呼ぶこともあります。

さらに、今帰仁村、沖縄市、嘉手納町、中城村、南城市、南大東村など、ハイビスカスを市町村の花に定めている地域があります。県全体の花ではなくても、地域のシンボルや観光のイメージとして目にする機会が多いため、「沖縄の県花」という印象につながりやすいのでしょう。

旅行中に見分ける3つのポイント

  1. 木の高さを見る:見上げるような大木ならデイゴ、生け垣ほどの低木ならハイビスカスの可能性が高くなります。
  2. 花のつき方を見る:枝先に赤い花が房になっていればデイゴ。一輪が大きく開き、中央から細長い花柱が伸びていればハイビスカスです。
  3. 葉を見る:デイゴは3枚一組の葉、ハイビスカスはつやのある一枚葉が目印です。

デイゴの幹や枝には鋭いとげがある場合があります。観察や撮影は少し離れて行い、枝に触れたり花を採ったりしないようにしましょう。

デイゴは毎年たくさん咲く?

開花量は木の状態や気象条件によって変わり、毎年同じとは限りません。また沖縄では、外来昆虫のデイゴヒメコバチによる被害が問題となり、県や地域が防除や保全に取り組んでいます。春に訪れても、すべての木が写真のような満開になるとは限らない点は覚えておきましょう。

デイゴの花を目的に出かける場合は、施設や自治体が発信する直近の開花情報を確認するのがおすすめです。海洋博公園の植物園エリアなど、植物名を確認しながら観察できる場所なら、初めてでも見分けやすくなります。

花を探すと沖縄の風景が深くなる

デイゴは県の象徴であり、材は琉球漆器などの文化とも結びついてきました。一方のハイビスカスは、暮らしの近くで咲き続け、地域ごとのシンボルにもなっています。どちらが「より沖縄らしい」と競う花ではなく、それぞれが異なる形で島の風景をつくっています。

海へ向かう途中、赤い花を見つけたら、木の高さ、花のつき方、葉の形を少しだけ観察してみてください。名前が分かると、移動時間も沖縄旅行の小さな自然観察になります。

参考にした公的・専門情報

海辺の植物に興味が湧いたら、備瀬のフクギ並木と防風林の役割もあわせてご覧ください。

ブログ一覧では、沖縄北部の海の生きもの、文化、自然、安全、旅行準備を紹介しています。

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